深く傷ついた心を癒やしたい その2

 チャチャのリードが無ければ散歩にも連れ出せない。首輪はついているが、さわろうとすると噛み付くので、どうしたら良いものか悩んでしまった。戸頭の獣医さんに電話で相談すると、鎮静剤をあげるから、それで様子を見てリードをつけたらどうだろうとの事だった。鎮静剤を頂いて、少しおとなしくなったので、さてリードをつけようかと首の下に手を出すとガブリ!と噛み付かれてしまった。みるみるうちに左手の人差し指の根本が膨らんでくる。これではダメだということで、リードを付けるのを諦めた。前回噛まれた時に破傷風の予防接種はしていたが、消毒が必用だということでJAとりで総合医療センターに電話すると緊急で診てくれることになった。この日は日曜日だったので、近所のお医者さんはお休みだったのだ。
 病院で処置をしてもらって、抗生剤をいただき帰宅する。

 リードを付けてくれる人は居ないかと探さなければならない。インターネットで犬の訓練士を捜すことにした。何軒か電話をしたが、そんな犬は私には手に負えないという人ばかりで困り果ててしまった。屈強な男性の訓練士で警察犬の訓練をするような人を探しなさいと言われた。つくば市に警察犬訓練所というのが有るのを知っていたので何度か電話をしてみたが、出てくれなかった。

 取手のペットショップで紹介してくれた松戸の訓練士さんに電話をしたら、やっと引き受けてくれた。翌日来てくれてチャチャと対面する。はじめはしっぽを振っていたので、これならそんなに大変ではないだろうととりかかってくれたが、どっこいそうは問屋がおろさない。2時間ぐらいかかってどうにかリードを付けることが出来たが、その間に訓練士さんも噛まれてしまった。チャチャは知らない男に柵の中で何度も何度も追い回されて恐怖に震えていた。その恐怖におののく形相ったらなかった。

 麻酔の注射とこのリード付けの体験がチャチャの心を深く傷つけたようだ。チャチャは引きこもりになってしまい、柵の中の小屋から出てこなくなってしまった。翌日もまだ震えていて、私や夫を見ては牙をむく。餌はなんとか食べたが、餌をやろうとすると牙を剥きだして唸り声をあげる。餌以外の時はずうっと小屋にもぐったきりだった。

 そういう日々が3日ぐらい続いたので、トイレも心配になったが、遂に柵の中でおもらしをした。それから1日経って、夕方の散歩のとき、なぜか恐る恐る出てきたので、チャチャと目を合わせないようにしてリードを掴んだら、しずかに私の後に付いてきた。それから出てくる日、出てこない日がまちまちだったが、やっとこの2日ぐらい落ち着いてきた。

 昨日と今日は朝の散歩の時自分から出てきて、しっぽを千切れんばかりに振るようになった。リードをつけてくれた松戸の鑑定士さんが、「深く傷ついているので、怒らないでやさしくしてやってください。」と言って帰られたので、私達はチャチャを怒らせず、優しい言葉をかけるようにしている。何とかして傷つけてしまった心を癒してやりたいと思っている。
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プロフィール

まり子

Author:まり子
茨城県取手市在住。
所属団体、
 「放射能NO!ネットワーク取手」
 「市民オンブズマンいばらき」
 「放射能からいのちと守る茨城ネット」
 「取手駅西口の住民訴訟をすすめる会」
 「谷中子ども文庫」

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